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株式会社 技研フラット35

中古【フラット35】申請時の注意点(戸建て住宅)

2020/10/07

フラット35

フラット35の適合証明書発行手続きに関し、初めてご申請される個人の方、不動産会社の担当者で前に申請したけど時間が経って忘れてしまった方等から相談や問い合わせをいただきます。

「フラットの申し込みをしたいのですがどうしたらいいですか?」

これが当社で一番よくいただくご相談内容です。

実は中古フラットの「申し込み」は難しくありません。
しかし、「申し込みの完了」=「適合証明書の発行」と誤解されている方も多くおられます。

(中古フラット適合証明業務の流れ)

「申請」 → 「物件検査」 → 「適合証明書の交付

申請される住宅は必ず物件検査を実施します。
その時、住宅金融支援機構の技術基準に適合しなければ「適合証明書」を交付できません。

そこで、申請手続きを依頼される前に、必ず確認していただきたい内容をまとめました。
申請前にセルフチェックする事で申請後の手続きがスムーズになります。
難しい内容ではありませんので、是非利用してください。

戸建て住宅(木造)の申請で注意する点

書類の準備

まず最初に申請に必要な書類を準備する必要があります。
入手が困難な書類はありませんので必ず準備をお願いします。
特に土地・建物の登記事項証明書の写しについては法務局の押印があるものが必要になります。
インターネットからプリントアウトされた登記事項証明書を添付される方がいますが、受付ができずに手続きが遅れる為ご注意ください。

申請に必要な書類
重要度 書 類
1 中古住宅適合証明申請書(1号書式・2号書式)※フラット35HPよりダウンロード可
2 土地・建物の登記事項証明書の写し(法務局の押印のあるもの)
※インターネットからプリントアウトしたものは不可
3 間取り図(平面図又は販売パンフレット、不動産広告の間取り図でも可)
4 建築確認日が確認できる書類(台帳記載事項証明書等)
5 付近見取り図(対象住宅の場所がわかる地図)

〇:必須 △:無くても可

上記の書類の他、建築確認日が昭和51年5月31日以前の場合は「耐震評価基準」の判定を行う為、設計図書のご提出が必要となります。

点検口設置状況の確認

劣化状況及び耐久性基準の確認を行う為に床下点検口及び天井点検口の設置がされていることが必要になります。
※床下換気孔より床下空間の状態が確認できる場合は床下点検口の設置の設置は不要です。
※天井点検口は独立した小屋裏ごとに設置が必要となります。(下屋がある等)
※ルーフバルコニーは屋根と判断される為、点検口の設置が必要となります。

床下点検口(床下換気口) 土台・床組みの腐朽・蟻害の確認
天井点検口 小屋裏の腐朽・蟻害の確認

 

耐久性基準の確認

「主要構造部を耐火構造」又は「準耐火構造(省令準耐火構造の住宅を含む)」である事を確認できない住宅は「耐久性の基準」を確認する必要があります。
在来木造、枠組壁工法、木質系プレハブ工法、丸太組構法の場合、特段の提出書類は必要ありませんが、耐久性基準(小屋裏換気措置、床下換気・防湿措置、防腐・防蟻措置、浴室等の防水措置)について現地確認により検査します。

検査項目 確認方法
基礎 地面から基礎の上端または地面から土台下端までの高さは40cm以上。(築10年超の住宅は30cm以上)
基礎・外壁の状態 (1)外壁、基礎及び床下に蟻害が認められない
(2)外壁に浮き、膨らみ、変色、カビ、藻のうち複数の事象が認められないこと
(3)外壁のうち軸組等が存する部分をたたいても、軸組等に発生している腐朽等及び蟻害による空洞音がしないこと
(4)内壁に、浮き、膨らみ、変色、カビ、漏水、結露の跡が認められないこと
床下換気・防湿措置 (1)床下換気孔 以下のいずれかであること
ア 外壁の床下部分に、壁の長さ4m以下ごとに換気孔が設けられている
※築10年超の住宅は5m以下ごと
イ 基礎パッキンにより換気のための隙間が設けられている
ウ 基礎断熱工法
(2)床下空間に腐朽等および蟻害が認められないこと
(3)床下部分の木材に腐朽等および蟻害が認められないこと。また、木材が湿潤状態でないこと
土台 土台に接する外壁の下端には水切りが設けられていること(平成13年以降に建設された住宅に限る)
浴室及び脱衣室 (1)浴室または脱衣室に接する隣の部屋の内壁、天井及び床の木部の部分に腐朽等及び蟻害が認められないこと
(2)ユニットバスで天井裏に通じる点検口等がある場合は、点検口等から天井裏の木材に腐朽等及び蟻害が認められないこと
小屋裏換気 (1)独立した小屋裏ごとに、ア~エのいずれかの換気上有効な位置に換気孔が設置されていること。
ア 小屋裏の壁(対象面)に2か所以上
イ 軒裏に2か所以上
ウ 軒裏に1か所以上および小屋裏の壁に1か所以上
エ 軒裏に1か所以上および小屋裏の頂部に1か所以上
(2)小屋裏に通じる点検口から目視または触診によって小屋裏部分の木材に普及等および蟻害が認められないこと

耐震性の確認

建築確認日が昭和56年5月31日(建築確認日が確認できない場合にあっては、新築年月日(表示登記における新築時期)が昭和58年3月31日)以前の住宅は、耐震評価基準等に適合する必要があります。詳しくはお問い合わせください。

戸建て住宅(鉄骨造)の申請で注意する点

書類の準備

用意する書類は戸建て住宅(木造)と変わりませんが、鉄骨造の住宅は構造が「準耐火構造」以上であることを確認する為の書類が追加で必要になります。

構造区分を確認する為の方法

確認書類 構造区分の確認方法
①火災保険証券 火災保険証券の構造級別区分により確認してください。
例)A構造・B構造、1級、2級等
※「T構造」と記載がある証券は鉄骨造である場合も含まれる事から準耐火構造以上であることの判断ができず、受付できません。
②中古住宅構造確認書 ハウスメーカーが所定の構造(準耐火構造等)であることを確認した書類(中古住宅構造確認書)の提出によることができる場合があります。
中古住宅構造確認書は住宅金融支援機構の様式です。
※取り扱い可能な住宅メーカーについては住宅金融支援機構のHPをご確認ください。
③設計図書等 確認済証、検査済証、耐火リスト等耐火構造とされている事が確認できる建築時の設計図書
※上記①、②よりも資料収集が難しく、内容確認に時間もかかります。

点検口設置状況の確認

劣化状況及び耐久性基準の確認を行う為に床下点検口及び天井点検口の設置がされていることが必要になります。
※床下換気孔より床下空間の状態が確認できる場合は床下点検口の設置は不要です。
※天井点検口は独立した小屋裏ごとに設置が必要となります。(下屋がある等)
※ルーフバルコニーは屋根と判断される為、点検口の設置が必要となります。

耐震性の確認

建築確認日が昭和56年5月31日(建築確認日が確認できない場合にあっては、新築年月日(表示登記における新築時期)が昭和58年3月31日)以前の住宅は、耐震評価基準等に適合する必要があります。詳しくはお問い合わせください。

2022年10月からの制度改更について

2022年10月から【フラット35】の金利引下げ方法が「ポイント制」に変わります。

10月の制度改正により、【フラット35】S ( 金利Bプラン)で利用の多かった、バリアフリー性< 手すり設置>での申請が利用できなくなりました。
この為、【フラット35】S ( 金利Bプラン)の申請が以前より難しくなっています。
10月以降は省エネルギー性<開⼝部断熱又は外壁等断熱>、バリアフリー性<⾼齢者等配慮対策等級2以上>のいずれかを確認する事ができる状態でご申請が必要になります。

【フラット35】維持保全型について

2022年4月から【フラット35】維持保全型が開始されました。10月以降も継続してご利用が可能です。
【フラット35】維持保全型とは、維持保全・維持管理に配慮した住宅や既存住宅の流通に資する住宅を取得する場合に【フラット35】の借入金利を一定期間引き下げる制度になります。

利用する為には、下記の①~⑤のいずれかに該当する必要があります。(当該利用要件については、【フラット35】の物件検査において確認します。)

①長期優良住宅 長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成20年法律第87号)の規定により長期優良住宅建築等計画が認定された住宅
※【フラット35】S(金利Aプラン)の耐久性・可変性と同じです。
②管理計画認定マンション マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号)及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律(平成14年法律第78号)に基づき、マンションの管理計画(長期修繕計画、管理規約等)について、地方公共団体から「管理計画認定」を受けたマンション
安心R住宅 耐震性があり、建物状況調査等が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる住宅
④インスペクション実施住宅
(劣化事象がないこと)
既存住宅状況調査方法基準(平成29年国土交通省告示第82号)第4条に規定する既存住宅状況調査方法に基づき調査が行われた住宅であって、当該調査の結果、劣化事象等、著しい蟻害、著しい腐朽等、著しい腐食又は構造耐力上問題のある不足がいずれも見られないことが確認された住宅
※インスペクション(既存住宅状況調査)は、既存住宅状況調査技術者講習を修了した技術者(既存住宅状況調査技術者)が既存住宅状況調査方法基準に従って実施する調査です。
⑤既存住宅売買瑕疵保険付保住宅 既存住宅売買瑕疵保険が付保された住宅
※既存住宅売買瑕疵保険は、中古住宅の検査と保証がセットになった保険制度で、加入の為には受託瑕疵担保責任保険法人の登録検査事業者による検査に合格する事が必要です。

④インスペクションは弊社でお引き受けが可能です。詳しくは弊社ホームページをご覧ください。

→WIN-WINホームインスペクションのご案内はこちら

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2019.3.29公開
2021.10.7更新

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