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株式会社 技研インスペクション

ホームインスペクション実施に伴う非破壊検査について

「非破壊検査」とは名前の通り、物を壊すことなく対象物の欠陥や劣化状況を調べることができる技術の事を言います。

ホームインスペクションでは主に、鉄筋探査機、シュミットハンマーという機器を使用し検査を行います。
それぞれ検査方法が異なりますので参考としてお読みください。

​戸建て住宅の非破壊検査について

戸建て住宅のホームインスペクションでは、基礎構造部に劣化事象があった場合に非破壊検査を実施します。
基礎コンクリート内部の鉄筋の有無や本数及び間隔について検査をおこないます。
非破壊検査は鉄筋探査機を使用します。構造躯体を破壊せずこれらの状態を確認する事ができます。
基礎の立ち上がりの縦筋間隔は、建物のX方向、Y方向において4ピッチ以上計測できる箇所を1箇所、べた基礎底盤の鉄筋間隔は、床下点検口から手の届く範囲において、短辺・長辺方向に4ピッチ以上計測できる範囲を1箇所計測します。

マンション(共同住宅)の非破壊検査について

鉄筋コンクリート造等のホームインスペクションで、大規模な戸建て住宅や共同住宅(住戸型・住棟型)ではシュミットハンマーを使用した非破壊検査を実施します。
シュミットハンマー検査ではコンクリートの圧縮強度が構造体力上問題のある不足が認められないことを確認します。

※非破壊検査の実施において、特に住戸型検査は検査範囲が対象物件の専有部分だけではなく、一部共用部分も対象となる為、事前に管理組合や管理会社への協力をお願いする事が重要となってきます。

シュミットハンマー(リバウンドハンマー)とは

シュミットハンマーは、コンクリートの表面を打撃した時の反発度から、普通コンクリートの圧縮強度を推定する非破壊試験機です。
構造物に損傷を与えずに検査が可能な非破壊検査方法です。
シュミットハンマーは、内部のバネの力で一定の衝撃がコンクリートに加わるようになっていますので多少音がします。

シュミットハンマー(リバウンドハンマー)のしくみ

  
(シュミットハンマーN型)

(仕組み)
コンクリートにバネによる打撃を与え、返ってきた衝撃の強さを基に強度を測定する。

シュミットハンマーはコンクリートにバネによる打撃を与え、返ってきた衝撃の強さを基に強度を測定する仕組みとなっています。検査では重力による影響を受けるため、打撃角度による補正も必要となります。また、測定値のばらつきが大きいため、9回から20回程度の打撃測定が必要となります。

調査の範囲について

共同住宅等の場合で住棟型検査の場合は、最下階、最上階並びに最下階から数えて2の階及び最下階から数えて3に7の自然数倍を加えた数の階の基礎、外壁、内壁の南北各1箇所となります。
住戸型検査の場合は外壁について、最下階及び最下階から数えて2の階の各1箇所となります。
​しかし、コンクリート表面に仕上げがある場合や、管理会社等の了解を得られない等、上記の測定箇所で測定できない場合は専有部分(パイプスペースや点検口内部)で実施します。
各検査箇所での非破壊検査実施時間は10分程になります。

住棟検査階数算出のイメージ

検査実施建物 検査階
地上15階建て、地下階無し 1階・2階・10階・15階
地上15階建て、地下1階 地下1階・1階・9階・15階
地上15階建て、地下2階 地下2階・地下1階・8階・15階

管理会社、管理組合の皆様へ

現在、既存住宅のご購入を検討される際に、ホームインスペクションを依頼される方が増加しております。
2018年から宅建業法の改正によって、媒介契約時にホームインスペクションについての説明と、検査会社のあっせんができる場合は検査会社をあっせんする事が義務となりました。
このような状況から、誰もが既存住宅を安心して購入する為にホームインスペクションを行う事が当たり前になる時代となりました。
上記の非破壊検査は、文字通り建物を破壊せずに躯体コンクリートの強度の計測を行い、建物の状態を調査するものです。
非破壊検査は国土交通省の告示で定められた既存住宅状況調査方法基準(平成二十九年国土交通省告示第八十二号)に基づき調査を実施させていただくものですが強制ではございません。弊社では非破壊検査の実施にあたり、近隣の方への配慮を怠らず、また何かご質問があればお応えできるよう準備し、安心して任せていただけるよう心掛けております。
​調査中はご迷惑とは存じますが、何卒ご理解とご協力をお願い致します。

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